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vol.03 高度急性期病院が中心となって進める「患者さんの思い」を支える医療連携

「これから急性期病院のベッド数は減ってきます。これまでのように病院に行くこと、病院で亡くなることが物理的に難しくなる時代が来ます」――そう話すのは、NTT東日本関東病院の成田真子看護師。成田さんは、今後一層の在宅医療促進が必要と訴えます。在宅復帰率が90%を超える同病院 の退院支援、地域連携の取り組みについてうかがいました。

取材先:NTT 東日本関東病院

  • ●病床数592
  • ●平均在院日数9.7日(一般病床)

独自の退院支援体制を構築

NTT東日本関東病院(以下「関東病院」)は、東京23区第二次保健医療圏域「区南部」の中核病院であり、患者さんの多くは品川区の居住者です。
退院支援部門であり、患者さんやご家族の様々な相談を受ける総合相談室には、6名の退院支援看護師、5名のソーシャルワーカーが在籍しています。高齢化に伴い、身体的問題だけでなく認知症など社会的な支援を必要とする問題を抱える患者さんが増え、退院支援看護師とソーシャルワーカーが協力して対処するケースが増えているそうです。
関東病院は独自の支援体制を構築して複雑な退院困難事例に対処してきました。その1つが平成25年から運用している「2段階の退院支援アセスメントプログラム」です。第1段階の「退院支援スクリーニング」は、入院48時間以内に実施されます。その際、予測される入院期間について多職種を交えて確認します。その期間に応じて第2段階で、より詳細なアセスメントを実施し、退院支援介入の要否を検討します。
平成26年からは「退院支援サポートチーム」が発足しました。7:1看護体制の中、病棟の退院支援業務を支援する目的で設置された専従チームです。スキルの高い時短勤務者たちが配属されましたが、このメンバー…

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