遠方で行われる結婚式への出席(目次)
- ■目 次
- 1.ご利用までの経緯
- 2.訪問スタート
- 3.スケジュール
1.ご利用までの経緯
Sさんは胃がん治療のため、近隣の病院に入院していました。一か月後に、大阪で行われる息子様の結婚式を控えていましたが、万全な体調ではありません。外出中のドレーン管理や車イス移動、突発的な体調変化も考えられることにご家族は不安を感じていました。
結婚式への出席を強く希望されたSさんとご家族は、何か方法が無いかと病院の医療相談室に相談すると、相談室の看護師からプライベート看護サービスを紹介されました。「移動中も結婚式中も看護師さんにケアを任せたい」というご家族のご希望で、当社にご利用依頼をいただきました。
ご依頼を受けて当社看護師が病院を訪問し、Sさん、奥様、相談室看護師、病棟看護師と面談しました。病院出発から式を終えて戻ってくるまで、奥様と共に看護師が常に付き添う予定を組みました。大阪には結婚式前日に移動して挙式会場のホテルに一泊する予定でしたが、奥様は夜間帯も看護師が付き添うよう希望されました。神奈川在住の看護師が移動と結婚式中の付き添いを担当し、夜間帯は大阪在住の当社看護師が付き添う予定を組みました。
適切な看護を提供する準備として、看護師は病棟看護師からレクチャーを受けました。式場の環境確認のために、担当プランナー様に連絡してバリアフリー環境や当日の動線などについて教えていただきました。
2.付き添い中の様子
結婚式前日の夕方に病院を出発しました。介護タクシーで新横浜駅に向かい、駅員の案内を受けて新幹線ホームに移動し、予定通りの新幹線に乗車。乗車後は多目的室で過ごしました。移動中のSさんの状態は落ち着いており、看護師がトイレ介助を行った時以外は眠っていました。
新大阪駅に到着後はホテルに移動。客室に入るとSさんは安心された様子でしたが、少し具合が悪そうでした。体温を測ると38℃近くの発熱があり、解熱のために座薬を使用しました。ドレーン部分のガーゼ交換などを終えたところで、夜間帯の看護師に付き添いを交代しました。夜間帯の看護師はSさん就寝中の見守りやトイレ介助、翌朝のモーニングケア、服薬管理などを行いました。
結婚式当日の朝は発熱もなく、体調も良さそうでした。朝食後は、看護師が更衣室にお付き添いし、Sさんの着替えをお手伝いしました。着替えて自室ベッドで休息をとった後で、親族控室に移動。記念撮影、結婚式に特に体調を崩されることもなく参加されました。披露宴も楽しまれていましたが、途中で一度自室に戻り休憩。看護師が体温や脈拍を測ると、平熱でしたが脈は少し不安定でした。Sさんは「ちょっと疲れたけど大丈夫。会場に戻ろう」と笑顔で看護師に話しました。披露宴の後半には会場に戻り、新郎新婦からの挨拶を受け、新郎の父親として力強くスピーチされました。
Sさんは疲労のせいか呼吸が荒くなっていましたが、新郎新婦や奥様と一緒に笑顔でゲストを見送りました。その後、着替えなどの準備を済ませ、新郎新婦に見送られながら駅に移動しました。予定の新幹線に乗り、新横浜駅に向けて出発。新横浜駅に到着するまで、Sさんは体調を崩すこともなく、結婚式を振り返って楽しそうにお話しされました。
新横浜駅から介護タクシーに乗り、病院に無事到着。看護師は病棟看護師にSさんの様子をお伝えし、付き添いを終えました。看護師が病室を退出する際に、Sさんからは「本当に楽しかった。ありがとう」、奥様からは「こんなサービスがあるとは知りませんでした。費用は安くないけど、どうしても叶えたい思いが叶いました。本当に助かりました」と仰っていただきました。
3.スケジュール
- 1日目
- 13:30 病院を出発。
- 14:00 新横浜駅着、新幹線ホームに移動。
- 14:30 新横浜駅を出発。
- 15:50 新大阪駅に到着。結婚式会場のホテルに移動、チェックイン。
- 21:30 Sさん就寝。看護師は夜間もベッドサイドでお付き添い。
- 2日目
- 7:30 Sさん起床。
- 9:00 着替え。親族同士のご挨拶。
- 11:00 結婚式スタート。
- 15:00 披露宴お開き。着替えなどを済ませて駅に移動。
- 16:40 新大阪駅を出発。
- 18:00 新横浜駅に到着。病院に移動。
- 18:40 病院に到着。
完
その他の利用事例
- 第28回 遠方の病院への転院
- 第27回 遠方で行われる結婚式への出席
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- 第20回 これから在宅介護をはじめるご家族の不安を軽減〜 退院直後の集中サポート 〜
- 第19回 対象者様の生活に合わせた介入
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- 第15回 入院中のリハビリを在宅でも
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- 第11回 住み慣れた自宅への帰宅 ~入院中の一時帰宅~
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