訪問介護について About Home Nursing

介護者不在時の代替看護

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1.はじめに

 神経難病▲1、現在、日本では神経難病の患者が全国に10万人以上、約1,200人に1人の割合で患者が存在します。人間を含む生物は、その種としての遺伝子に様々なバリエーションを持っています。そのバリエーションが偶然・不幸にも疾病を引き起こす場合の一つが、神経難病と考えられます。
患者は時間の経過とともに寝たきり状態となるため、介護者は患者に対しほぼ付ききりとなってしまいます。
そのような疾患をお持ちの方からのご相談もプライベート看護サービスにはございます。

▲1 難病とは

難病とは、一般に今の医学の力で根本的に治すのが難しい病気をいいます。そのため、難病にかかると、しばしば長い療養生活を送らざるを得なくなります。脳や神経を侵す難病を神経難病といいます。神経難病では、脳や神経が傷ついて、回復が困難な場合が少なくありません。手足の運動や感覚の麻痺をきたしたり、体の動きがとても遅くなったり、ふらつきがひどくて歩けなくなったりします。ひどい場合には、呼吸する筋肉が麻痺して、人工呼吸器が必要になることもあります。神経難病では、重い後遺症を残すことが多いため、患者さんやご家族の療養生活は大変な不自由、困難に見舞われることになります。通院することさえ難しい場合や、長期の入院療養が必要になることもあります。
神経難病とは

神経難病とは神経の病気の中で、はっきりした原因や治療法がないものをいいます。具体的には運動ニューロン病(筋萎縮性側索硬化症、脊髄性筋萎縮症など)、脊髄小脳変性症(脊髄小脳萎縮症、他系統萎縮症など)、多発性硬化症、重症筋無力症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺などがあります。

2.息子さんの外出

 介護者である長男が学校の行事にてしばらく自宅に帰宅しないことに。
普段、親子二人で過ごされているOさんにとって長男の長期不在は心細いことでした。
しかし、我が子が自分の介護の為に時間を割かれているということは、親としてとてもいたたまれない気持ちもありました。
そこで、Oさんは長男とケアマネージャーに相談し、自費の看護サービスを利用し、長男が不在時の看護を代替してもらうことにしました。
当社とOさんの出会いはそこから始まりました。

3. Oさんへの看護提供

今回の看護依頼は夜間の看護提供です。
夜間といっても18:00から22:00までの4時間でのサービスです。
医療者観点からいうと、ほぼ寝たきり状態にあるOさんに対して夜間はつきっきりの看護が適切ではあるのですが、予算の関係上4時間でのサービス提供となりました。
限られた時間で適切なサービス提供を行うために担当した看護師は、いままで関わりのあった専門職の方よりレクチャーを受け、効率よくサービスを開始しました。
対象のOさんはほぼ寝たきり状態となっており、そのため提供する看護内容としては
① バイタルチェック
② 寝たきり状態に伴う介助(清拭・歯みがき・おむつ交換・体位交換)
③ 経管栄養の実施
④ 適宜の痰の吸引
⑤ 膀胱内留置カテーテルの管理
といった看護提供でした。
在宅看護では、よくある種類の看護サービス提供ですが、担当した看護師が何よりも心がけたのは、Oさんが安心してサービスを受け入れてくださるための安全で確実な看護の提供でした。「よくある看護だからこそ、そこに落とし穴があるかもしれない。」
安全対策について看護師は十二分の配慮をしました。

4.看護エピソード

当初、Oさんは看護師がサービスに入っている際は、表情も乏しく、自ら積極的に発言もあまりなく、問いかけに対しては「はい」「いいえ」等の短い単語での回答でした。
しかし、長男からのメールについては、泣き笑いのような顔を見せ、長男の話題となると発語が明瞭となり表情も生き生きと明るくなりました。
本当にちょっとした報告連絡なのですが、「今日は~であった」「今から~するよ。」といった近況報告です。看護師はOさんにとって長男の存在が非常に大きな支えとなっていると感じました。進行した難病により携帯操作の不可能なOさんに代わり担当した看護師がメールを読み上げOさんに長男の近況を報告しました。そして、Oさんに確認しながらその日の様子や長男への励ましをメールにて返信しました。
 担当した看護師はOさんとの出会いをこう語ります。
「患者さんは私と歳が近く、自分の人生と重なる部分があった」と。
本来、看護のプロとして特異な感情移入はあまり良いことではないかもしれません。
しかし、だからそこOさんに対し、よりよい看護サービスが提供できたのかもしれません。
また、看護師は感染予防・完全確保からの観点からも清潔の保持は需要と考え、Oさんの了承を得たうえで、台所・流し台・排水口といった水回りと寝室の簡単な清掃を行いました。
これも、看護師が十二分に配慮した部分でした。

5.最後に

担当看護師はサービスの後に親子のきずなを非常に感じたと言っています。
入院・入所といった選択肢がある中で、在宅という選択肢を選んだ親子。
それは「息子の近くにいたい」息子の「母の想いに応えたい」といった強い気持ちがあって今回の在宅での療養が成り立っています。

プライベート看護事業部ではご家族の想いに応えられるようなサービスをご提供致します。
自費のサービスというと一般的には高額なイメージがありますが、必ずしもそうではありません。今回の事例のようにご予算に応じ、必要なサービスをご提供することも可能です。また、公的保険との最大の違いは介護をしている方の為のサービスとしてサービスを利用することも可能となっております。
長期間介護を行うことにより介護を行う方のストレス負荷も大きなものとなります。
そんなときに、プライベート看護サービスをぜひご利用いただければと考えております。

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