介護者不在時の代替看護
現在、日本では神経難病の患者が全国に10万人以上、約1,200人に1人の割合で存在します。人間を含む生物は、その種としての遺伝子に様々なバリエーションを持っています。そのバリエーションが偶然・不幸にも疾病を引き起こす場合の一つが、神経難病と考えられます。
「徐々に体の筋肉の力が衰えてしまい、最後には呼吸も困難になってしまう。」
そんな難病と向き合う親子の事例です。
この事例の基本情報
対象者とそのご家族の基本情報
対象者 | 女性 50代 神経症難病、それにともなう合併症状 | ご家族 | 息子 20代 |
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対象者の 状態 |
8年前に発症、普段は息子と二人での生活。 日常生活に関しては全面的な介助が必要。 コミュニケーションをとることも困難な場合もある。 |
ご要望
・心身ともに大きな支えである息子さんが長期外出。その際の代替でのケアを希望
・身体面でのケアも当然必要ながら、精神面でのサポートも同時に行う。
・普段介護を行っている息子さんに対しても、休息の時間を提供したい。
当社が提供した看護ケアの内容
・対象者は通常時は寝たきり状態にある為、それに伴う介助
(バイタルチェック※1・吸引※2・口腔ケア※3・体位交換※4)
・対象者とのコミュニケーションを円滑に行う為に、看護師を2名に選定しての介助
・日常生活を快適に過ごす為の環境整備
※1 呼吸・脈・体温・血圧等の健康管理
※2 気道内・気管内にある分泌物などが十分に排出されない場合などに、痰の吸引が必要となります。
カテーテルという細い管をつないだ吸引装置を用い、痰を吸い出す医療行為です。
※3 口腔衛生の改善のためのケア,すなわち口腔清掃
※4 自力で体位を変えることのできない人の床ずれ、血行障害、疼痛(とうつう)、感覚マヒ等の防止のため、
介護者の介助によって、定期的に体位を換えること
本事例のポイント
・介護をしている方に対して、一時的にでも介護から離れ休息を得られるようにする。
・介護者に対し、より安全で快適な生活を提供する。
・限られた予算・時間の中で最適な看護サービスの提供を行う。
・心の支えである息子さんの不在時の不安を軽減させるための援助に努める。
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