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認知症の看護と対応

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ある調査によると、認知症による徘徊などで行方不明になってしまった方は全国で約1万人に上るとの結果が出ました。認知症から大切な家族を守るためには、普段の看護や対応がカギとなります。具体的にはどのように向き合っていくべきなのでしょうか。

まずは認知症について理解を深めることから

認知症と診断された家族に対して、普段と変わらない対応をしていないでしょうか。認知症とは脳の病気です。何らかの理由により、脳細胞が破壊されることによって、記憶障害がおこったり、普段とは逸脱した行動をとったりといった症状が現れます。中には、徘徊で大切な家族が行方不明になってしまった事例も少なくありません。
特に認知症患者は精神的にナイーブな状態です。普段の家族の対応をストレスに感じてしまったり、不安を感じたりすることによって、さらに症状が悪化してしまうケースもあります。自宅での看護も含め、精神面のケアも同時に行っていくことが大切です。

認知症患者に寄り添った看護

はじめに、馴染みのない場所での看護は、患者本人が不安を持ちストレスを抱えてしまうことになります。基本的に看護は患者本人に馴染みのある場所(長く住み慣れた自宅など)で行うことが好ましいです。
次に、認知症患者と接するときは、患者本人が自身の健康への意識も薄れてしまっていることを意識しておきましょう。できれば日々、食事や排せつなどがしっかりできているか家族などで確認することが大切です。
また、認知症の進行を抑えるためにも患者本人が自力でできることをサポートしましょう。簡単な家事や趣味など本人のできそうなことを見つけて、自信をつけさせることが認知症のリハビリにも繋がります。

認知症の家族とうまく付き合っていくために

認知症患者の心はデリケートであると忘れないことが、うまく付き合っていくためのポイントです。ストレスや不安が認知症の症状を悪化させるおそれがあるため、まずは本人のペースに家族が合わせることを意識しましょう。イライラした態度や冷たい態度を取るとかえって認知症を悪化させてしまいます。
そして、孤独にさせないことも大切です。やはり心のない言動は相手にも伝わってしまうものですから、優しく見守り、こまめに耳を傾けるように心がけましょう。常にストレスフリーな環境を整えてあげることが、患者本人にとっても認知症と向き合うためにも必要です。

認知症は繊細な病気です。健康管理はもちろんのこと、症状の改善や悪化などは本人の精神状況と大きく関わっています。認知症についてしっかり理解したうえで、不安やストレスを与えない対応をすることが大切です。