千葉の訪問看護事情
再開発が進み、約600万人を超える人口を有している千葉県。千葉県での訪問看護事情はどうなっているのでしょうか。千葉県の訪問看護の現状や課題、千葉県内の訪問看護ステーションの特徴などについてまとめました。
千葉県の訪問看護ステーションは都市部に集中
千葉県内の訪問看護ステーションは2015年5月現在で約280の施設が存在しています。市町村別に見てみると、県庁所在地の千葉市には約50の施設があるのをはじめ、全体の半数以上の施設が松戸市、船橋市、柏市、市原市、市川市などの都市部に集中しています。一方、千葉県内で訪問看護ステーションが1施設もないのが10市町村、1施設しかない市町村も約10あるなど、郊外の地域には訪問看護のサービスがあまり普及していないのが現状です。厚生労働省も住み慣れた自宅での療養を推進しているため、これからは千葉県内の郊外地域に訪問看護ステーションを増やし、地域差のない医療サービスの整備が課題といえます。
千葉県内で訪問看護を利用するには?
千葉県内での訪問看護を検討している場合は、かかりつけ医、千葉県看護協会、千葉民主医療連合会、地域包括支援センターなどに相談してみるとよいでしょう。千葉県内の訪問看護ステーションのうち、約3分の1は医療法人が運営している施設です。医療法人運営の場合、医師との連携や緊急時の対応がしやすい体制が整っています。また、千葉県内の訪問看護ステーションには土曜や祝日に訪問看護を実施している施設も比較的多く見られます。近隣に訪問看護ステーションがない場合やサービス提供地域以外の訪問の相談に応じている施設もあるため、一度相談してみるとよいでしょう。
看護協会および医療連合会が運営する施設
千葉県には、看護協会が運営している訪問看護ステーションと、千葉民主医療連合会が運営している訪問看護ステーションもあります。看護協会が運営している訪問看護ステーションは千葉市美浜区にあります。かかりつけ看護師とともに患者が在宅で安心できる生活を送ることをコンセプトにし、かかりつけ医やケアマネジャーと連携した訪問看護を受けられることがメリットです。千葉県民主医療連合会が運営する訪問看護ステーションは県北部に8施設。医療機関との連携がとりやすいなどのメリットが期待できます。
千葉県で訪問看護を受ける場合、都市部は訪問看護ステーションが充実しているため、複数の施設を比較して選択することが可能です。郊外の地域は訪問看護ステーションがない場合もありますが、あきらめずにまずはかかりつけ医などに相談してみるようにしてください。