訪問介護について About Home Nursing

訪問薬剤師って何?

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  • 制度による違い
  • 利用条件
  • 利用回数や時間数
  • 開始までの流れ
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  • 家族看護とは
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訪問薬剤師という言葉を聞いたことがありますか。看護師が訪問看護師として自宅療養中の患者の住まいを訪れて看護サービスを提供するように、薬剤師による訪問も介護保険で認められ提供されています。訪問薬剤師の役割や利用の流れなどについてまとめました。

訪問薬剤師って何をするの?

訪問薬剤師とは、介護保険の居宅療養管理指導を担う薬剤師をいいます。薬局の薬剤師は処方箋にもとづいて医師または歯科医師の指示を受けて、在宅で療養する患者の住まいを訪問します。薬剤師による訪問は、ケアプランに組み込まれていなくても利用することが可能です。そして薬剤師は、医師または歯科医師の指示により「薬学的管理指導計画書」を作成します。薬剤師による居宅療養管理指導の利用は、病院または診療所の薬剤師では月2回、薬局の薬剤師では月4回まで認められています。

薬剤師が訪問するとどんなことが行われる?

患者が薬剤師の訪問を希望する場合には、まずは患者の家族がかかりつけの医師に薬剤師の在宅訪問の同意を得ましょう。次にかかりつけの医師が処方箋で、薬剤師による居宅療養管理指導を指示します。そして、薬剤師が本人や家族、あるいは施設に入居している場合には施設のスタッフと訪問日時を打ち合わせます。その後、処方箋に基づいて薬剤師が調剤した薬を届けるという流れです。訪問当日には、薬剤師は薬の効果や副作用、食品の摂取による薬への影響等を説明するとともに、患者や家族等からの薬の服用に関する質問を受けます。それだけではなく、薬の保管状況や服用している薬、服用状況のチェックを行うことも訪問看護師の仕事です。

患者が訪問薬剤師を利用するメリット

療養中の患者は複数の病気を抱えていることが多いです。治療のために2つ以上の医療機関にかかっていると、同じ効果がある薬が出されていたり、飲み合わせに問題があったりするといったケースが生じやすくなります。そこで、訪問薬剤師が患者のもとに直接訪れることで服薬の状況を確認し、薬の粉砕や一包化といったように適切な服用方法に変更します。不要な薬や変更するべき薬の提案も訪問の結果に基づいて行われます。くわえて、薬の副作用を早期に発見しやすいことも患者が訪問薬剤師を活用する利点です。このように訪問薬剤師は適切な薬物療法を行うため、医療機関やケアマネジャー、患者が入居する施設のスタッフと連携をとっています。

訪問薬剤師は服薬のリスク管理ができます。自宅療養中の患者の薬物治療が適切に行われるように、医師や看護師とは別の医療専門職としての立場から、在宅医療を支える役割を担っています。