目的で探す東京の病院に入院中の母(適宜吸引が必要)を関西の病院に飛行機を使い転院させたい
このケースに当てはまる利用者像
対象者 | 70代 女性(脳出血後) | ご家族の 状況 |
長男ご夫妻
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対象者の 状態 |
◇脳出血後にて発語困難 ◇ADL全介助 誤嚥性肺炎を繰り返している ◇経鼻チューブ・末梢点滴中 |
訪問看護(介護)で行ったケア
事前にご家族、主治医から詳細な情報収集を行い、当日必要な物品の確認、起こり得る危険の可能性について検討し対策を折り込み、ケアをプランニングした。
また、移動中に点滴や経管栄養をせずに移動できるように病院に調整して頂いた。当日は、病院から介護タクシーで出発。経鼻チューブを自己抜去されたことがあるためタオルで軽く手を保護し、抜去しないよう常に注意していた。時々手を動かされるが、抜去しようとすることはなかった。
車中、痰が絡んできたため吸引を施行。普段より痰が多かったため、飛行機搭乗前にも吸引を施行した。空港に到着し、ご家族が搭乗手続きをされている間に、オムツ交換を行った。保安検査の後、搭乗し、機内では特にお変わりなく過ごされる。空港に到着すると転院先スタッフがお迎えに来てくれており、搬送車に乗車するまで介助し、移動中の状態を申し送りケア終了した。

行ったケアによる効果
主治医は、痰による誤嚥や経鼻チューブの自己抜去、家族に介護経験がないことによる介助中の転倒や転落、その他病状の悪化などのリスクを心配しており、医療者の同行が必要だと考えていた。
看護師が適宜状態観察を行い、痰の吸引や状態変化に応じた休憩、トイレ介助などを行うことで、トラブルもなく移動することができた。
ご家族も、介護経験がなかったことによる不安が大きかったが、何事もなく大阪空港に到着した時には、ホッとされた表情であった。