一人で介護できるか不安
このケースに当てはまる利用者像
対象者 | 低酸素脳症で寝たきりとなった 20代の女性 |
ご家族の 状況 |
母、祖父(老健施設へ入所中) |
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対象者の 状態 |
◇自殺企図で低酸素脳症になり入院したが、自宅に連れて帰りたいという母親の強い希望で在宅移行。
◇意識はなく、胃ろうを造設するなど日常生活全介助が必要で、24時間体制で訪問看護(介護)サービス提供。 ◇マンパワーは母親一人であったため、母親へのメンタルサポート含め、ナースがサポート。 |
訪問看護(介護)で行ったケア
がんの手術後、抗がん剤治療を開始し副作用症状が出始めた頃から、うつ状態になり、自殺を図り、低酸素脳症で入院されるが、意識が回復することはなく、母の強い希望にて在宅移行となった。
吸引や胃ろう管理、また意識のない寝たきり状態のため、清潔・排泄ケア、拘縮・褥瘡予防を行うと共に、がんの初期症状や抗がん剤の副作用で精神的に追い詰められていたことに早目に気づいてあげられなかったことで自らを責める母の精神的フォローも行った。
介入開始から1年後にがんの再発で、ご本人が他界されたあとも、母から「そばにいてほしい」との訴えがあり、通夜から告別式、その後約1か月間、対象者を母に変更し、そばに寄り添い精神的フォローを行った。
吸引や胃ろう管理、また意識のない寝たきり状態のため、清潔・排泄ケア、拘縮・褥瘡予防を行うと共に、がんの初期症状や抗がん剤の副作用で精神的に追い詰められていたことに早目に気づいてあげられなかったことで自らを責める母の精神的フォローも行った。
介入開始から1年後にがんの再発で、ご本人が他界されたあとも、母から「そばにいてほしい」との訴えがあり、通夜から告別式、その後約1か月間、対象者を母に変更し、そばに寄り添い精神的フォローを行った。

行ったケアによる効果
夫とは早くに離婚し、実父も施設に入所しており、唯一の子供ががんで苦しんだ末、自殺を図り、意識のない状態に陥ったことで、母親の精神的ショックは大きかった。まわりからは、なぜこのような事態になったのかと責められ、孤独だった母親にとって、24時間の看護サービスをご本人に行うことが結果的に、母親のそばに寄り添うことになり、母親の肉体的だけでなく精神的な支えにもなった。